泌尿器科

対応可能な手術・疾患が拡大中。
地域完結型の医療を目指します。

良質な医療を提供し、泌尿器科領域全般のあらゆる疾患に対する地域完結型の医療を目指していますが、新しい設備、機器など目標に向けた体制が徐々に整備され、対応可能な手術・疾患がさらに増えました。腎・尿路異常、蓄尿障害、排尿障害、PSA異常、血尿の原因検索などについてご相談ください。画像診断などが早期に可能で、早く結論が出せることも当院の特徴の一つと言えます。
平成23年4月より"日本泌尿器科学会専門医教育基幹施設"に認定されました。

診療方針

泌尿器科領域全般の多種類の疾患に対して地域完結型の良質な医療を提供することを目指しています。スタッフ、最新設備、最新機器など目標に向けた体制が徐々に整備され、対応可能な手術・疾患がさらに増えましたが、当科で可能な診療範囲を常に明確にして診療しています。最近では手術支援ロボット ダ・ヴィンチを導入し、大阪府下で最初の前立腺癌手術を開始しました。

 

当院は日本泌尿器科学会専門医教育基幹施設に認定されています。

泌尿器科FAQ

泌尿器科では身体のどの部位を診るのですか?

泌尿器科医が専門とするのは、腎臓、尿管、膀胱、尿道といった尿の通り道である尿路と、前立腺、精巣、陰茎などの男性生殖器です。また、腎臓のすぐ上にある副腎や頚にある副甲状腺などの内分泌臓器も対象とします。

泌尿器科ではどの様な病気を診るのですか?

それぞれの臓器に炎症、腫瘍(良性腫瘍とがん)、機能障害、外傷、結石、先天疾患などがあります。

泌尿器科の病気ではどの様な症状がありますか?

排尿に関連する症状は、蓄尿障害(尿をためにくい:尿の回数が多い、尿意をがまんしづらい、漏れる、など)と排出障害(尿を出しにくい:勢いがない、時間がかかる、尿が出なくて下腹が苦しい、など)に分けられます。また炎症などにより排尿時の痛み、頻回の尿意や残尿感も起こります。排尿状態をくわしく知るには、国際前立腺症状スコア排尿記録、また、過活動膀胱症状質問票尿失禁症状質問票が役立ちます。記録してみて下さい。

 

また、強い痛みや発熱が起こることもあります。腎、上部尿管の痛みは左右どちらかの脇腹に起こり、尿管結石では激しく痛みます。腎の細菌感染では痛みのほかに高い熱が出ます。

 

その他、陰嚢の腫れや痛み、また尿の濁り、出血、膿分泌などに気づくこともあります。自分で尿に血が混じっている(血尿)のに気づいたときは、詳しく原因を確かめることが大切です。

 

自覚症状がなくドック、健康診断やかかりつけ医の検査で初めて異常が見つかり、詳しい検査が必要になることもあります。

健康診断で尿検査に異常があると言われました。どうすればよいのですか?

タンパク尿や血尿あるいは濃尿があると思われます。腎・尿路に異常がないとき、大きな検査異常は出ませんので一度くわしく検査を受ける事をお勧めします。尿タンパクの異常は腎炎が疑われますので、腎臓内科での精密検査が必要です。

女性や子供も泌尿器科にかかるのですか?

膀胱炎や尿失禁はほとんどの場合女性の病気です。また、生まれつきの病気は小さいときによく見つかります。尿路の異常で高熱を繰り返したり、痛みが出たりすることもあります。

 

どの様な検査・治療を受けることができますか?

 

泌尿器科は外科系診療科で、手術治療が主な治療手段となります。当科は泌尿器科のほとんどの病気に対応可能で、遠くの病院へ行かなくても検査・治療を受けていただけます。一部の設備等が未整備のため(がんの放射線治療,ラジオアイソトープ検査など)対応できない場合がありますが、その場合は適切な施設を紹介致します。

 

その他、気になることがありましたらご相談ください。

尿路

尿は腎臓で産生され、腎盂内へ排出されます。尿管は腎盂と膀胱をつなぐ細い管で尿を下方へ送ります。尿は膀胱にたまり、尿意がおきると、膀胱排尿筋が収縮して、尿道を通って体外に出します。このような尿の通り道を尿路と言います。

▫腎臓(じんぞう)
尿を産生します


腎盂(じんう)
腎の中央にあり、尿管へ続きます


尿管(にょうかん)
腎盂と膀胱をつなぎ、蠕動運動で尿を膀胱へ運搬します


膀胱(ぼうこう)
3種類の神経が働き、尿をためたり、体外へ出したりします


尿道(にょうどう)
膀胱に続く尿の通り道です

診療実績・症例数について

 

  2021 2022 2023
前立腺      
ロボット支援下根治的前立腺全摘除術(RALP) 26 18 16
経尿道的前立腺切除術(TUR-P) 14 10 5
前立腺生検 95 75 63
       
腎腫瘍      
副腎摘除術 1 0 0
腎部分切除術(開腹) 0 0 1
ロボット支援腹腔鏡下腎部分切除術(RAPN) 7 5 6
根治的腎摘除術(開腹) 1 0 2
根治的腎摘除術(鏡視下) 7 4 5
腎(尿管)摘除術(開腹) 0 1 1
腎(尿管)摘除術(鏡視下) 7 4 5
       
膀胱腫瘍      
膀胱全摘除術(開腹) 1 4 2
経尿道的膀胱腫瘍切除術 71 47 56
       
尿路結石      
経尿道的尿管砕石術(TUL) 12 2 1
体外衝撃波砕石術(ESWL) 99 76 20
膀胱砕石術 1 0 7
膀胱切石術 1 0 0
       
精巣      
精巣摘出術 0 1 1
高位精巣摘除術 0 1 3
精巣固定術(精巣捻転に対する) 1 0 0
       
水腎症      
経皮的腎瘻造設術 11 8 8



外来担当医表

担当医師

泌尿器科部長 齋藤 賢吉
(大阪医科大学 H23卒)

泌尿器科医 高倉 一平

泌尿器科医 宮崎 稜介

泌尿器科医 河瀬 順厚

ダ・ヴィンチについて

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ 【da Vinci S】とは

「内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ」はロボット部と操作部、助手用のモニターで構成。
ロボット部には先端に鉗子やメスなどを取り付ける3本のアームと内視鏡が装着され、術者は箱型の操作部に映し出される内視鏡画像を見ながら遠隔操作する仕組みになっている装置。

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチの特徴

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ
特徴① 3D HD Vision

術野がリアルな3D画像で表示されており、術者は操作部のモニターで奥行きのある体内画像を見ることができる。

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ
特徴② 直感的な動き

操作部では、術者の眼と手の距離感を維持し、鉗子の直感的な操作を可能にします。人間の手ではできない、ミリ単位の操作が可能

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチ
特徴③ 柔軟な動き

ロボットの手は、人間の手と同等以上の可動域を持っています。これにより、人間ではありえない角度の手の動きが可能

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチによる前立腺摘出術

前立腺がんの手術は、前立腺が狭い骨盤の奥にあり、近くに血管や尿道括約筋、勃起神経があるため、出血しやすく、術後に尿失禁や性機能障害などが起こる可能性があります。
ダヴィンチには、狭い空間でも良好な視野を得て、精緻な操作を可能にする機能がある

 

高解像3D画像
人間の手首並みの自由度を持った鉗子
手の震えを制御する手振れ除去機能


などを活用することで、より安全・確実な手術が期待されています。

内視鏡手術支援ロボット ダヴィンチの利点

肉眼の10 倍の視野で手術を行い、人間の手以上の複雑で繊細な手術が可能な手術方法です。そのため、これまでの開腹手術や腹腔鏡手術の技術をそのまま生かすことができ、またそれ以上の手術操作が可能です。ロボットによる手術の利点として、

 

より早い術後の回復
より少ない出血量
優れた根治性、尿禁制を含む機能の温存


などが期待されています。

 

前立腺がんの治療には内分泌療法、放射線療法,手術療法などがあり、さらにそれぞれの療法はいくつかの治療法に細分されます。

前立腺がんの治療方針を決めるためには、まず前立腺がんがどのくらい進行しているのかを検査し、進行の程度や悪性度、患者の健康状態、年齢、合併症の有無などを総合的に判断して決定します。
当院、泌尿器科を受診していただき、主治医と御相談下さい。

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